「とんぼ」の江戸扇子です。デザイナーにお願いして、遂に完成。江戸小紋の「とんぼ」男持ちです。長さは7寸5分で、扇面は渋めの「紺」。骨は「唐木」を合わせて仕立てました。松井さんに選んでもらった扇面は「鳥の子」。落ち着いた感じがします。トンボは、稲作文化の日本との繋がりは縄文時代とも、弥生時代とも言われるくらい古く、その身近な昆虫を「勝ち虫」としてきました。害虫を退治し、前向きに飛ぶ(後ろ向きには飛ばない)ことから、縁起の良いものとされています。戦国武将は、そのトンボの前進しかしない飛び方と勝ち虫とされてることから、トンボが描かれたものを身に付けたりして戦(いくさ)に赴いたそうです。また、「蜻蛉【とんぼ】」という 字の、青と令には"美しい"という 意味があり、蜻蛉という 字は "すべてが美しい"という意味を持っています。